小太刀『佐伯長次作』保存刀剣(珍品) 説明 寸法表　『佐伯長次作』
裏　『応永五年八月二日』

『長次』といえばすぐに思いあたるのが青江鍛冶最後の『長次』ですが、この刀は青江ではありません。
名鑑には貞治頃に佐伯長次の記載が見られますが、応永の始め頃から30年位の差があります。
この長次が晩年の作なのか二代なのか分かりません。
刀剣博物館の学芸員の話ですと類例が無いのだそうです。もしかすると現存はこの一振だけなのかもしれません。
多少の疲れは観られますが大珍品には違いありません。
資料的にも大変貴重な物と言えるでしょう。

姿　小太刀ながら反り深く、棒樋をハバキ元で丸止め。
肌　大板目肌立ち、地沸厚く付く。
刃文　のたれ乱れ、匂い厚く沸の働き豊か。
切先　少し伸び心、沸厚く付きながら大丸に返る。
茎　先、細らず備前茎に近いが少し反りがある。目釘穴２つ、鑢目不明、茎尻は浅い栗尻。表、裏に上記の銘がある。全長：76.5cm刃長：59.7cm反り：20mm元幅：27mm先幅：18mm元重：6.5mm先重：4.6mm重さ：561g


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