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『仮面ライダー (スカイライダー) 』(かめんライダー)は、1979年10月5日から1980年10月10日まで、TBS系列で毎週金曜19時から19時30分(JST)に全54話が放送された、毎日放送・東映制作の特撮テレビドラマ作品、および作中で主人公が変身するヒーローの名称である。「仮面ライダーシリーズ」第6作に当たる。 本作品の正式な番組タイトルは、シリーズ第1作と同じ『仮面ライダー』(ロゴはオリジナルに一新)であるが、本放送当時より新聞のラテ欄・文献・その他においては第1作目との識別を容易にする目的で、『仮面ライダー(新)』[1]、『仮面ライダー(スカイライダー)』など、カッコ部分を加えた表記が通例的に用いられている[注釈 1]。本項目でも便宜上『仮面ライダー(スカイライダー)』表記で統一している。 概要
「仮面ライダー」シリーズは1975年の『仮面ライダーストロンガー』で一度完結したが、1970年代末のSFブームの中で、歴代の日本製特撮ヒーローが子供から大人まで幅広いファンの注目を集めるようになる。その流れの中で登場した新しい「仮面ライダー」が、本作品である[2]。
本作品の大きな2つの特徴として、前半の「原点回帰」と後半の「先輩ライダーの客演エピソードの多さ」という点が挙げられる。 あらすじ
7人ライダーがデルザー軍団を滅ぼしてから数年。かつて世界で猛威を振った秘密結社ショッカーの名を受け継ぐ新組織ネオショッカーが現れた。
城北大学の大学生・筑波 洋(つくば ひろし)はハンググライダーの練習中、ネオショッカーの魔手から逃れようとしていた人間改造工学者・志度 敬太郎(しど けいたろう)博士を助けた。志度博士は、非情な組織のやり方に良心の呵責に耐え切れずに脱走したのだ。博士を匿う洋だったが、博士を追ってきたネオショッカーの怪人ガメレオジンによって洋が所属するハンググライダー部の部員が惨殺され、洋自身も瀕死の重傷を負ってしまう。洋を救うため、博士は洋を改造人間として蘇らせた。復活した洋は、ネオショッカーから人類を守るために戦うことを決意する。変身した洋の姿を見て、博士は洋を「仮面ライダー」と名付けた。
やがて、海外に旅立った志度博士に頼まれ、洋の大学の先輩・谷 源次郎(たに げんじろう)が洋に協力することになった。
さらに、世界各地でネオショッカーと戦っていた7人ライダーが帰国。彼らとの特訓によって、スカイライダーはパワーアップした。 登場人物
スカイライダーと仲間たち
筑波 洋(つくば ひろし) / スカイライダー
城北大学の3年生でハンググライダー部員。練習中にネオショッカーに襲われる志度博士を救ったことから事件に巻き込まれ、部の仲間を皆殺しにされ自らも瀕死の重傷を負ったが、ネオショッカーに投降するふりをした志度に改造手術を施され、改造人間として復活した。
明るく勇敢な青年で正義感も強い。改造人間になってしまったことを嘆くこともない。また他人への思いやりも強く、自分を改造人間にしてしまった罪悪感に襲われていた志度に、悪と戦う力を与えてくれたことへの感謝を語り、自分のことを庇って死んだ少年怪人ボンゴの墓前で涙を流すなど、心優しい人物像が描かれた。強化スカイライダーとして生まれ変わってからは破天荒な熱血漢という面も加わった。
一方で、かなり機転のきく人物でもあり、第2話で敵の情報共有不足に気づき、ネオショッカーの監察役を演じて誘拐された人間を奪回するなど高い判断力を見せることも多い。季節関係なく普段着を腕まくりする習慣がある。
物語冒頭より3年前に両親と妹を一度に喪うが、両親はネオショッカーに捕らえられていたことを知り、思わぬ形で再会するものの本当に両親を喪ってしまう[注釈 2]。
東映プロデューサーの平山亨による初期企画書では、仮面ライダーファンクラブから挙がった「敬」という字とファンから人気の高かった風見志郎にあやかった風村敬太郎という名称であった[3]。
怪人の強さを演出するため、絶体絶命のピンチに陥る展開が多い[4]。
志度 敬太郎(しど けいたろう)
人間改造工学の権威。ネオショッカーに協力を強制され逃亡していたところを、洋に救われる。自身のために瀕死の重傷を負った洋の命を救うため、ネオショッカーに協力するふりをして彼に改造手術を施したが、脳改造を故意に省略することにより、洋の自我を保ったまま仮面ライダーとして再生させた。その後、志度ハンググライダークラブを設立し、その会長として洋の戦いを支援した。
第14話で、海外のネオショッカー対策委員会に招請され、谷源次郎に後事を託して日本を離れた。同話では志度の置き手紙が読まれているが、別離のシーンなどは描かれなかった[注釈 3]。
企画書では、1号を改造した緑川博士の弟子筋にあたるとされ[3]、当時の児童書[要文献特定詳細情報]にも紹介されていた。
叶 みどり(かのう みどり)
志度博士の助手で、志度と共にネオショッカーを脱走して志度ハンググライダークラブの会員となり、スカイライダーとなった洋を助ける。第1話では、どこか陰のあるキャラクターだったが、第2話以降は陽気で多弁な女性として描かれた。第14話ではライダーの正体が洋ではないかと疑っているような描写もわずかながらあり、知っているとする資料もある[6]。第17話でヤモリジンの攻撃に遭い全治10ヶ月の重傷を負い、長期入院という形で退場した。
杉村 ミチ(すぎむら ミチ)
第2話から登場する志度ハンググライダークラブの女性会員。臆病ではあるが、人一倍好奇心が強い[7]。第15話までの登場。
野崎 ユミ(のざき ユミ)
第3話から登場する志度ハンググライダークラブの通信係を務める女性会員でみどりの友人[7]。みどりと共に第17話でヤモリジンの攻撃に遭い全治10か月の大怪我を負い、長期入院を余儀なくされるが、第33話で復帰。ナオコやアキと共に活発な行動を見せる。
飛田 今太(とんだ こんた)
ボサボサの頭髪に無精ヒゲで、関西弁を話すルポライター。初期のコメディリリーフ的存在。毎回、ライダーの戦いをカメラに収めようとするも怪人に急接近されては殴られたり、怪人の顔の恐ろしさに悲鳴をあげたりして気絶するというだけの役回り。いつも気絶してしまうせいか、作戦のターゲットとなったことはない。第16話を最後に登場しなくなった。
コメディリリーフとして今ひとつ機能しなかったことに加え、演じる東隆明の出演料が主演の村上弘明よりも高かったことが降板の理由であった[8]。
叶 茂(かのう しげる)
第6話から登場するみどりの弟。当初はゲスト扱いだったが14話以降はレギュラーになった。洋を兄と慕い、その洋が変身した仮面ライダーにも強い憧れを抱いているが、洋が仮面ライダーとは知らない。第7話以降のオープニング・クレジットより「シゲル(第7話のみシゲル少年)」とカタカナ表記される。
谷 源次郎(たに げんじろう)
第14話から登場。喫茶店「ブランカ」のマスターで洋とは大学の先輩・後輩の仲。家族をネオショッカーに殺された過去を持ち、それ以降は谷源次郎を名乗る。本名は不明。ネオショッカー対策委員会のために日本を離れた志度博士に代わり、筑波洋のサポートを務める。洋がスカイライダーであることを知っているが、口外はしていない。その後、立花藤兵衛と同様に歴代仮面ライダーの相談役を務めるようになる。劇中でゲスト出演した一文字隼人や城茂を“君付け”で呼ぶなど、立花藤兵衛とは異なる態度でライダーたちに接していた。終盤では髭を生やし始めた。下着は褌を着用。
プロデューサーの平山亨の証言によれば、「仮面ライダー」復活の際に、「立花藤兵衛」としての再登場を固辞した小林昭二が、新たなコーチ役として自身と同じウルトラシリーズの隊長役を演じた俳優である塚本信夫を推挙したことから誕生したキャラクターである[5][9]。ただし、平山曰く同じウルトラシリーズの隊長役だったというのは、偶然の一致だったという[10]。
沼 二郎(ぬま じろう)
第14話から登場の「ブランカ」のバーテンダー。周りからは「沼さん」と呼ばれている。リーゼントの髪型が特徴で「バカだなあ怒らせちゃって」が口癖。プレスリーのファンで、彼にとっての正装は「プレスリー衣装」らしい。
伊東 ナオコ(いとう ナオコ)
第18話から「ブランカ」のアルバイトとして登場する。合気道が得意で、それで戦うこともある。強がりだがおっちょこちょいで大食漢[7]。また、ミーハーで洋や、38話で客演した城茂に対しては異性としての想いを寄せていた[7]。たけしという弟がいる。
最終回の脚本では洋への思慕も描かれていた[11][12]。この展開は次作『スーパー1』の最終話に継承された[12]。
小沢 アキ(おざわ アキ)
第18話から「ブランカ」のアルバイトとしてナオコと共に登場する。大学でバトントワラーをしているらしく、バトンで戦うこともある。怪人の被害に遭うことが多い。オサムという弟とヨウスケというボーイフレンドがいる。”ア”(赤地に黄文字)、”キ”(青地に黄文字)と前面にアップリケされた白地のシャツを着ている[ep 1]。
矢田 勘次(やだ かんじ) / がんがんじい
第34話から登場。スカイライダーに協力するコミカルなヒーロー。当初は謎のヒーローとして登場していたが、その正体は改造人間ではなく、ヒーローを目指す青年・矢田勘次が自作の鎧を着た姿であることが41話で明かされた。自称「日本一のスーパーヒーロー」。まんじゅうとカレーが好物の関西人。背中には「日本一がんがんじい」と書かれた幟を背負い、 ミニバイクに乗り、「軍艦マーチ」の替え歌「がんがんマーチ」を歌いながら登場する。スカイライダーをライバル視していたが、自分の正体を二人だけの秘密にしてくれたことなどから、彼には恩義を感じ、やがてよき友人になっていく[7]。
がんがんアタックやがんがん頭突きなどの技を持ち[7]、大木を引き抜いて振り回すなど、普通の人間としては腕力面で並みはずれた強さを示したが[注釈 4]、戦力的にはネオショッカーにほとんど太刀打ちできず、怪人たちからは単なる変わり者か、邪魔者程度にしか認識されていない。作戦の邪魔をしてもほとんどは怒鳴られる程度で、殺されかけるどころか攻撃されないことも珍しくない[注釈 5](ドロニャンゴーのように、立ち去ることを許した怪人すらいる)。一文字から「足手まとい」と評されてしまうほどのトラブルメーカーだが、ライダーに協力して事件解決に貢献したこともある。また、作戦行動中の怪人にぶつかって謝罪するなどの描写も多々あった。最終回で洋がスカイライダーであることに気付く。
デザイン画での名称は「強力ゴリガン」[13]。平山による企画書では「ガンガンジー」とカタカナ表記であった[8]。
『週刊仮面ライダーオフィシャルデータファイル』ではヒーローではなく怪人枠で紹介されている[要文献特定詳細情報]。
筑波 洋太郎(つくば ようたろう)
人工心臓学の権威だったのをネオショッカーに付け狙われ、改造人間プロジェクトチームへの参加を強要され続けていた洋の父。
協力を拒み続けたがためにネオショッカーの手で妻共々交通事故に見せかけて殺されたと思われていたが、長沼博士やドクターX、隊長蛇塚の証言などから改造人間ナンバーFX777=魔神提督として生きていたことが明らかになった。しかしそれは魔神提督の仕組んだ罠で、実際は協力を拒み続けた見せしめとして冷凍刑に処されていたことが53話で判明した。
筑波 寿子(つくば としこ)
ネオショッカーに幽閉され大首領の召使いにされていた洋の母。53話では負傷した城茂を助けた。その後、洋と再会。彼女を守りたいゆえに戦いを離れた洋を叱咤するが、直後にドクロ暗殺隊隊長が放ったボウガンから洋を庇って倒れ、大首領の弱点が右足の裏であることを洋に伝えて息を引き取る。彼女の死は洋の戦線復帰のきっかけとなった。
歴代の7人ライダー
本作品以前の仮面ライダーシリーズに登場し、日本を守った7人の仮面ライダー。デルザー軍団壊滅後は日本を離れ、世界各地でネオショッカーと戦っていた。そして、ネオショッカーを追って海外から次々に帰国し、第20・21話のストロンガーを機に、スカイライダーと共闘する。
当初は声優のアフレコによる変身後のみの登場だったが、1号ライダーとアマゾンライダーを除いた5人は第31話以降、オリジナルキャストのゲスト出演もあった。また、素顔も含めてゲスト出演したライダーは、いずれも変身ポーズの効果音が変更されている。
詳しくはリンク先を参照(すべての登場話数は放送日程節のリストに記載)。
仮面ライダー1号 - メキシコで戦っていた。
一文字 隼人 / 仮面ライダー2号 - アマゾン、ポリネシア、アラスカで戦っていた。
風見 志郎 / 仮面ライダーV3 - ボルネオやギリシャで戦っていた。
結城 丈二 / ライダーマン - ニューヨークや南アフリカで戦っていた。
神 敬介 / 仮面ライダーX - エジプトで戦っていた。
仮面ライダーアマゾン - 第二の故郷であるアマゾンや同じ南米大陸のペルーで戦っていた。
城 茂 / 仮面ライダーストロンガー - 東南アジア(インド)で戦っていた。 掛け声[注釈 6]とともに一定のポーズを取ることで、変身ベルトトルネードの風車から風圧エネルギーを取り入れ、スカイライダーに変身する[注釈 7]。その最大の特徴は、ベルトの両脇に付いた重力低減装置によりセイリングジャンプで滑空飛行が可能な点である[注釈 8]。
第28話で先輩ライダー全員の特訓を経て強化した。それに伴い体色が明るい色使いになる。それまでメイン必殺技だったスカイキックに加え、重力低減装置を利用した99種類の空中殺法を編み出した。強化後、セイリングジャンプを使用する描写は見られなくなった[注釈 9]が、第49話では映像による具体的描写はないものの、セイリングジャンプを使って危機を脱している。最終話では7人ライダーと組んでセイリングジャンプを使用した。
赤いFマフラー[16]に黒い斑点が複数見られる。マフラーはセイリングジャンプ時には翼の役割を果たし、強化後は取り外すことでロープとなるローピングマフラーとなった。また、強化後はベルトのトルネード部分が大型になり、重力低減装置は逆に小型化している[注釈 10]。
怪人アブンガーにより、スカイライダーの1日に必要とするエネルギー量(基礎代謝)は10万カロリー(=100キロカロリー)、スカイキックに必要とするエネルギー量は2万カロリー(=20キロカロリー)であると分析されている。
なお、変身前に洋が着ていた服は、変身後には胸の人工強化筋肉と人工強化皮膚の間に収納される[17]。
名称
第1話において志度によって「仮面ライダー」と名付けられ、第20話以降に登場した歴代(先輩)の仮面ライダーからも8人目の仮面ライダーとして認められていた。「スカイライダー」の名は第20話に登場したストロンガーが最初に呼び、以降歴代ライダーはこの呼称を使用している[5]。また、第41話以降はネオショッカーもスカイライダーと呼ぶようになる[注釈 11]。
強化前後とも特定の名称は設けられておらず、S.H.Figuartsでは強化前をスカイライダー(強化前)、S.I.C.では強化後を強化スカイライダーとそれぞれ区別して商品化している。「強化スカイライダー」の名称は一部書籍でも用いられている[出典 1]。『宇宙船Archives SPECIAL 仮面ライダー(新)&仮面ライダースーパー1』では、スカイライダー(強化型)と記載している[23]。
デザイン・造形
モチーフはイナゴであるが[5][24]、放送当時の児童誌など[要文献特定詳細情報]では「バッタの能力を持つ改造人間である」とのみ明記されていた。
デザインは仮面ライダー旧1号を意識しているが[2][25]、1号よりも生物寄りになっており、この傾向は『仮面ライダーBLACK』や『真・仮面ライダー 序章』にかけて強まっていく[13]。石ノ森が書いた最初期のラフ画では「仮面ライダー0号」と呼ばれ、『仮面ライダーX』のアポロガイストを彷彿とさせる仮面をつけている[26]。
造形は第1期シリーズのエキスプロダクションからコスモプロダクションに替わったが[27][28]、マスクの原型製作は第1作と同じく藤崎幸雄が担当した[29]。
マスクは第1期シリーズで主流だった上下分割ではなく前後での分割となり[30]、ラテックス製のアクション用マスクも廃止されFRP製のアップ用マスクでアクションも可能となった[28]。分割の継ぎ目は、マスクのラインで隠されている[31]。覗き穴はマジックミラー式となっている[31]。
放送開始前の撮影会の時点では、胸部と腕部の色やマフラーの模様が異なり、ベルトは未完成であった[出典 2]。
強化後のスーツは、腕がレザー製になった[31]。
アクション
殺陣を担当した岡田勝は、「初代のリメイク」という方向性のため明確な特徴を出せず、空を飛べるという設定もアクションには活かせないため、アクションをどう付けるか悩んだという[34]。
必殺技
キック(通常)
得意の空手技を応用した鋭いキック。そのキック力は100トン[35]で、ネオショッカー戦闘員アリコマンドなら一蹴りで吹き飛ばされてしまう。
パンチ(通常)
鋼鉄より硬い拳によるパンチ。その一発で厚さ30センチメートルの鉄板をぶち抜く。破壊力はキックに比べればやや劣るものの、アリコマンドなら一発で倒すことができる。
スカイキック[36]
メインの必殺技で、多くの怪人に対する決まり手として使用された[36]。200メートルの高さまでジャンプし、空中前方宙返りから一気に急降下し、全身のエネルギーを集中させたキックを繰り出すスタンダードな技だが、足のファイティングシューズの働きで破壊力が増幅されている。一度使うとエネルギー充填に0.5秒かかるのが弱点である。
プロフェッサー・ドクの分析では威力は500キロ。設定では「新品のダンプカーを一撃で破壊できる」とのこと。
大回転スカイキック
第21話でストロンガーとの特訓により身に付けた技。通常よりも多く空中前方宙返りを行い、威力を強化している。サイダンプとヒルビランを倒した。
大反転スカイキック
怪人の周りの壁を蹴って飛び回り、一瞬の隙をついてスカイキックを決める。グランバサーミーに大ダメージを与えた。
スカイスクリューキック[36]
空中でのきりもみ回転から前方宙返り、さらにきりもみ回転をした後キックする。ヒカラビーノを倒した。
スカイフライングソーサー[36]
空中で大の字となって回転、その中からスカイキックを決める。99の技の一つであり、ゾンビーダとタガメラスを倒した。
『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』では、仮面ライダーカブトを倒した。
スカイ大旋回キック[注釈 12]
敵の周りをセイリングジャンプで旋回、一瞬の隙を突いてスカイキックを決める。99の技の一つであり、カガミトカゲを倒した。この技ではないが強化前でも第12話のナメクジン戦でジャンプ後に1度旋回してからスカイキックを放ち、ナメクジンを倒したことがある。
スカイダブルキック[36]
敵のキックに自分のキックをぶつけてその反動で反転[37]して、もう一回キックする。アブンガーを倒した。
スカイパンチ
空中より飛び掛りながらパンチを放つ。
スカイチョップ
空中より飛び掛りながらチョップを放つ。体内にある電磁ジョイントによって破壊力を強化することが可能[38][39]。
遠心投げ
ジャイアントスイングのように敵を投げ飛ばす技。アリジゴクジンに大ダメージを与えた。
スカイドリル[36]
腕を回転させて壁に穴をあける。主に敵アジトからの脱出時に使用。
スーパーライトウェーブ
トルネード(ベルト)から渦状の閃光を放つ。対コウモルジン戦が初使用[ep 2]。 音波遮断の特性がある。
セイリングジャンプ
重力低減装置を使い体の周りの重力を弱めて[39]滑空する。飛行中は首に巻いたマフラーが伸び踵に接続、これにより飛行のバランスを取る。最高時速は800キロメートルとされ、スカイターボより劣る。最大飛行高度は10,000メートル。
水平回転チョップ[36]
敵を放り投げた後ジャンプして水平回転、両手で4連続チョップを繰り出す。ドロリンゴが化けたにせスカイライダーに使用。
風車三段投げ[36]
相手を肩に抱えてきりもみしながら空中へジャンプしたあと、自分を軸に三回回転して、遠心力で敵を放り投げ、落下した敵にパンチを打ち込む。99の技の一つで、キギンガーに大ダメージを与えた。
竹トンボシュート[注釈 13]
風車三段投げと同形の投げでそのまま地面に叩きつける。99の技の一つ。クチユウレイに大ダメージを与えた。
岩石落し
岩石を両手で持ち上げてジャンプし、そのまま投げ飛ばして地面に叩きつけるというその名の通りの投げ技。ザンヨウジューが岩石形態に化けた時に使用し、同怪人に大ダメージを与えた。
ライダータイフーン脳天落とし[36]
飛びかかりながら足で敵の首を挟み、自分の全体重をかけて敵の脳天を地面に叩きつける。リングベアに大ダメージを与えた。
三点ドロップ[36]
空中で怪人の頭と足を同時に抑えこみ、体を反転させて敵の背中に足をかけ、そのまま落下する。グランバサーミーを倒した。
人体二つ折り
怪力を使いアリコマンドを腰から二つ折りにしてしまう技。30話で使用。
必殺空中稲妻落とし[注釈 14]
空中でキャッチした敵を脳天から地上に叩き落す。第30話でオオバクロンを倒した。
ライダームーンサルト[36]
敵の体を空中でキャッチ、ムーンサルトをしながら投げ捨て、脳天から地上に逆さ落としにする。ライダーマンがロープアームでドブネズゴンを投げ飛ばした後に使って同怪人を倒した。
スカイアームドロップ[36]
空中で敵の足を掴み、両腕を自分の足で踏みつけて、そのまま落とす。99の技の一つであり、ガマギラスを倒した。
スカイバックドロップ[36]
空中で敵にバックドロップを仕掛け、相手が逆さまになったところで足首を掴みなおしそのまま頭部から落とす技。オカッパ法師に大ダメージを与えた。
風神地獄落とし[注釈 15]
敵の足を掴んでスクリュースピンで上昇、空中で振りまわした後、頭を地面に激突させる。ミミンガーを倒した。
スカイランニングストーム[36](スカイライトニングストーム[40][19])
敵の両腕を押さえ背中合わせのまま走り、連続して頭を叩きつける。99の技の一つであり、ドロニャンゴーに大ダメージを与えた。
ライダー卍固め(ライダーまんじがため)[36]
プロレスで使う卍固めの技。99の技の一つであり、ヘビンガーに大ダメージを与えた。
必殺飛び石砕き
集団で襲ってくるアリコマンドの肩から肩を踏みつけながら走り抜けることでダメージを与える。
念力返しライダースピン[注釈 16]
竜巻のように体を回転させて強風を起こして物体を逆流させ、相手の念力を封じる。
槍渡り陽炎の術
自分の体重をゼロにして槍の上に乗ってしまう忍術。99の技の一つである。対黄金ジャガー戦で使用。
パイルドロップ
テレビシリーズに先駆けて劇場版に登場した強化スカイライダーが使用。相手に背中から組み付いてジャンプし、空中で相手の上下を入れ替え両脇を踏みつけつつ落とす。サドンダスに致命傷を与えた。
アニマルトーク[41]
動物の鳴き声を聴き取ることでその心情を察知する。
スカイターボ スカイライダーの専用バイクで2話より登場。制作者は志度博士[45][46]。水素エンジンを搭載し、フロントカウルに内蔵されたHVG(高振動発生装置)から発生する超振動波による体当たり技ライダーブレイク[7]やスカイターボアタックやスカイターボジャンプは強力。コンピューターによる無人走行が可能[7]。車体に専用エンブレム[注釈 18]がプリントされている。22話では洋の常用バイクから変形するシーンが描写された。後にスカイライダーの強化に伴いチューンナップされた。変身前はTS250 9型。
制作関連
企画段階ではアルバトロスという名称であった[50]。
ライダーブレイクの設定は、スカイライダーが飛行能力を持つため、バイクを移動手段ではなく攻撃手段として描くため取り入れられた[2]。
デザイン・造形
撮影用のベースマシンは370CCのオフロード車である[51][50][注釈 19]。劇場版で2台目が新調された[18][48]。予備も含めて3台製作された[51][50]。
その後、車両は次作『仮面ライダースーパー1』のブルーバージョンに改造されたという説も存在するが[46]、スタントを務めた谷澤実は同じ車種の別の車両であると証言している[51]。
NGデザインでは旧サイクロン号を意識した配色であった[25]。
他作品での活躍
『仮面ライダースーパー1』
劇場版に登場。声は梶哲也。ドグマ復讐兵団に苦戦するスーパー1を助けるために登場。
本作品の最終回(第54話)で7人ライダーとともに宇宙の果てに散ったが、『スーパー1』の時代に地球に帰還したとされている。
『仮面ライダーZX』
テレビスペシャルに登場。声は梶哲也。
『仮面ライダーBLACK RX』
第41話から第47話(最終回)に登場。声は鳥居賞也。西ヨーロッパでクライシス帝国と戦っていた[52]。スカイキックらしき蹴り技を霊界怪人相手に披露したり、高所に潜伏してた敵をセイリングジャンプで発見したことを示唆する描写があった。
漫画『仮面ライダー11戦記』
ネオキングダークとの戦いでは重力低減装置を使って活躍。最終決戦の場に仲間を連れて行った。
映画『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』
冒頭のライダーバトルでは仮面ライダーイクサと戦い、セイリングジャンプで攻撃を回避し、スカイキックを放った。終盤では大ショッカーに苦戦するディケイドを助けるため登場。再びセイリングジャンプも使用した。
映画『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』
『仮面ライダーディケイド 完結編』の冒頭で空中からディケイド激情態を捜索中にディメンションキック[53]を受けて炎に包まれて墜落後に爆発、ライダーカード化された。声は赤羽根健治。
映画『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』
ショッカーに苦戦する1号・2号、電王とNEW電王、オーズを助けるため、他のライダーとともに登場。ラストでは登場した全ライダーによるライダーブレイク(オールライダーブレイク)が最終必殺技として使用された。ただし技の掛け声は当時の現役ライダーであったオーズが行なった。
スーパーヒーロー大戦シリーズ
映画『仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦』
終盤で他のライダーやスーパー戦隊とともに大ショッカーや大ザンギャックと戦った。同じ飛行能力をもつ鳥人戦隊ジェットマンや仮面ライダーフォーゼとともに、空への攻撃を仕掛けた。
映画『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』
空から攻撃を仕掛け、スカイフライングソーサーで仮面ライダーカブト(ライダーフォーム)を倒すが、仮面ライダーフォーゼ(ロケットステイツ)に敗れ、ロックシードと化した。終盤で復活して地下帝国バダンと戦い、平成ライダーとの最終決戦では冒頭同様、カブトや8号ライダー繋がりの仮面ライダー電王(ソードフォーム)と戦った。声は石川英郎が担当。
映画『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』
歴史改変の影響でショッカーライダーになっていたが、最終決戦では1号と2号が復活したことで洗脳が解け、ショッカーに立ち向かった。 ネオショッカー
世界征服を目論む巨大な秘密組織で、歴代の秘密結社で最初期に猛威を振るったショッカーの名を継ぐ組織だが、直接の関係は不明[注釈 20]。
動植物や妖怪をモチーフとした怪人を操り、来るべき食糧危機に備えて世界の増えすぎた人口を3分の1に減らし、残った支配者層になるべき優秀な人間は改造人間として手先に使い世界を支配するのが目的[7][注釈 21]で、中盤からは怪人や兵器などを前面に押し立てた日本征服を展開する。ネオショッカーの凶行を通報された警察官が「おねしょ?」と少年に聞き返す[ep 3]など、その脅威を認識していない者もいる。
初期では倒された怪人やアリコマンド、その手にかかった犠牲者は、青い光を発しながら蒸発するシーンが随所にあった。初代幹部のゼネラルモンスターが怪人ヤモリジンとして敗北し粛清された後は魔神提督が着任、8人ライダーと死闘を繰り広げた。
シンボルマークは「N・S」の文字を繋げ、かつてのショッカーの如く鷲のように見立てたものが用いられている。
ネオショッカー大首領
「暗黒星雲の帝王」も名乗る、ネオショッカーの支配者。地底王国に大神殿に潜んでいるため姿を見せることはなく、基地の赤い巨眼のオブジェを輝かせて命令を下す[7][注釈 22][注釈 23]。魔神提督の着任後はあまり指示を送らなかったが、第53話でその姿を現す。
その正体は地球侵略を企むB26暗黒星雲が送り込んできた、竜を思わせる巨大な宇宙怪獣。好物は人間の耳で、長大な尻尾と口からの高熱火炎放射が武器[7]。地震を起こすこともできる。洋の母・寿子を捕らえ、自分の世話係をさせていた。
魔神提督を処刑後、直々に采配を振る。第54話で自ら空気中の酸素を破壊させる酸素破壊爆弾を使って日本全土を侵略基地にするV作戦を開始し、7人ライダーとの戦いでは彼らを圧倒するが、戦線復帰したスカイライダーに弱点である右足の裏をボウガンで射抜かれ、7人ライダーのキックの前についに倒れる。最期は酸素破壊爆弾とともに東京上空での自爆を謀るも、8人ライダーのエネルギーを結集させたセイリングジャンプによって大気圏外に飛ばされ、大爆発して果てた。
大首領の声はショッカーからデルザー軍団までの大首領と同じ声だが、両者の関係については劇中では語られていない[注釈 24]。
劇場版『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』の準備稿『9人ライダー対銀河大要塞』では、魔神提督ではなく大首領が直接指揮をとるという展開になっており、大首領の正体に触れることも検討されていた[55]。
第54話では、実物大の頭部と足の造形物が用いられた[56]。第54話の監督を担当した奥中惇夫は、普段とは違う画面作りを意図して最後の爆発シーンに合成を加えようと考えたが思うような描写にならず、時間がなくなり爆発を重ねるのみとなった[57]。
書籍『仮面ライダー大全集』では東映作品『仮面の忍者 赤影』の忍獣じじごらとのイメージの類似を指摘している[54]。
幹部
ゼネラルモンスター
日本支部初代大幹部。火炎放射も可能なステッキ、短剣と左手の鉄の爪が武器。人殺しを生き甲斐とする冷酷な人物。普段している眼帯にはヤモリが描かれている。
忠実な部下には鷹揚な面を見せるが、基本的には権威主義的な性格であり、逆らわれることや茶化されること、無礼な振舞いを非常に嫌う。また秘密性を重んじる面もあり、作戦実行者の怪人と自身しか秘密を知らない、大首領をも欺く策略を展開してスカイライダーを罠にはめようとする作戦を展開したこともある[疑問点ノート]一方、配下の怪人にスカイライダーの存在を教えていなかったがゆえに、アジトへの侵入と誘拐した人間の奪還を許してしまうなど、時にその秘密性重視の姿勢が裏目に出ることもある。後に大首領から最後通牒を突きつけられ、プロフェッサー・ドクの改造手術によってヤモリジンとなる。
当初は黒い軍服を着ていたが、第9話から階級が上がったことにより、軍服はカーキ色となり、左手は巨大な鉄の爪に改造した[58][7]。怪人製造に並々ならぬ関心を寄せ、改造人間研究者のプロフェッサー・ドク(後述)とは友人である。
書籍などの設定資料[要文献特定詳細情報]より、元・ドイツ国防軍の将校で、ショッカーのゾル大佐と死神博士、デストロンのドクトルGとは面識があり、特にゾル大佐が率いる連隊の副官だったとされている[注釈 25]。ただし、ゾル大佐の部下としてかつてはアウシュビッツのガス室管理人ではあったが、隻眼であるのはゾルのように漏れたガスによるものではなく、後年の自衛隊による攻撃を受けた際に負傷したためである。
演じる堀田真三はプロデューサーの平山亨から、これまでの堀田のイメージとは異なり派手な動きを抑えて不気味さを表現することを求められ、自らも意識していたが、うまくいかず悔いが残ったことを述べており、またそのことが17話での早期降板につながったのではないか、と語っている[59][60]。
脚本家の伊上勝によるシノプシスでは、正体怪人はゴリラジンの予定だった[61][62]。
ヤモリジン
ゼネラルモンスターの本体。第16話でライダーとゴキブリジンの戦闘中に突如出現する。ゴキブリジンからの問いかけ[注釈 26]に味方であると答えたにもかかわらず、ライダーとゴキブリジンの両者に対して攻撃を行い「共に死ね」との言を残して撤退する。
左腕のヤモリの頭と尻尾を分離・変形させたヤモリムチ、頭部のヤモリの足に似た触角(右)に仕込まれたヤモリ爆弾、手形ミサイルが武器。ヤモリ分身の術を駆使する。プロフェッサー・ドクの計算に基づいた改造により、一度はスカイキックもかわしてみせるが、ヤモリ谷での最終決戦ではライダーのスピード面の把握ができていなかったことでトドメを刺し損ね、ヤモリ分身の術も見破られた末にスカイキックを浴びて敗北する。最後はゼネラルモンスターの姿に戻り、ライダーを道連れに自爆しようとしたが、空から魔神提督が放った光線を受け爆死した。
第28話で再生怪人II世部隊の1人として復活したが、ライダーたちの総攻撃の中、1号ライダーのライダーキックで倒された。
『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』でも再生怪人II世部隊の一人として登場。黄色いマフラーを付けている。XライダーのXキックで倒される。
魔神提督(まじんていとく)
第17話から登場。南米大陸支部において組織でナンバー1の実績を挙げており、その活躍から二代目日本支部大幹部に着任。
不甲斐ない日本支部の怪人を見限り、海外の支部から呼び寄せた複数の有能な怪人による作戦を展開する。しかしながら多数の意味不明な作戦も同時に行っており、怪人をスカウトする時や作戦を採用する時は独特の判断基準を持つ。
残忍、独裁的で無能者や反対者を嫌う性格ではある反面、ユーモラスな一面もしばしば見せ、有能な部下は大いに褒めて厚遇する度量も持つ。常に持っている魔神剣(まじんけん)は激怒した時に雷を起こすことも可能[ep 4]。
ゼネラルモンスターのように怪人体に変身することはなく、そのままの姿で怪人と同等、もしくはそれ以上の戦闘力を持つ。武器は腰に佩いた長剣、毒液を流し込む入れ歯、右腕に仕込んだ機銃四基と溶解毒ガス攻撃などである。また、左腕は取り外すことで遠隔操作できる。傷付いても月光の間のガラスの棺で月の光を浴びれば回復し[注釈 27]、また、時限爆弾となる心臓は本人いわく「倒されても心臓さえ無事ならば大首領によって復元することができる」らしい。
数々の作戦はあえなく失敗し、終盤では洋の父・洋太郎が改造された姿と偽って精神的に追い詰めた洋を自爆で道連れにしようとするが、あと一歩のところで城茂に計画を看破され失敗。2号ライダー、ストロンガー、スカイライダーの3人のライダーキックの前に敗退。最後通告を受けた後の敗北のため、最期は大首領に見限られ残った心臓と兜も粉々に握り潰された。この回で最後の出演となったが、第54話にもオープニングクレジットに表記されたままだった。
その他および各国支部長
第7話において、パリ会議にインド支部長、モスクワ支部長、北京支部長、エジプト支部長、ポーランド支部長が出席。「人間減らし計画」がいずれも順調であると報告している。全員白い覆面をしている。
第18話に5人の裁判員が登場。魔神提督が着任後、プロフェッサー・ドクの死刑判決を下す。そのうちの1人は判決に戸惑ったため、魔神提督に処刑される。上記の各国支部長と同じく素顔は全員白い覆面をしているが、こちらは額にネオショッカーの赤いエンブレムが入っており、黒服を着用している。
隊長蛇塚(たいちょうへびづか)
第52話に登場したネオショッカーのアリコマンド養成所所長。改造人間ナンバーはFX-797(セブンナインセブン)。他の怪人とは異なり最も人間に近い外観をしている。戦闘時は剣を使用したり、右腕を熊手状の鉤爪に変形・伸縮させて相手を攻撃する。自分を洋の父親(改造人間「FX-777」)だと疑うスカイライダーを挑発し追い詰めようとするが、改造人間ナンバーを見破られた途端にFX-777が関東管区司令官に抜擢されていることをスカイライダーに喋る[注釈 28]も、最期は救援に駆け付けたストロンガーとの共闘で倒された。
戦力
怪人
幹部の指示に従い、作戦を行なう改造人間たち。ガメレオジンからドラゴンキングまでの怪人は頭部に逆三角形の形をした赤いランプが付いている。これは体内メカの異常な熱上昇を防ぐための冷却装置の作動を示すものであり、闘争心が高まり体内メカがフル稼動し始めると点滅する[注釈 29]。怪人の死亡時の体温は2,000℃。主に動植物の能力を移植されているが、妖怪のような姿をした者もいる。初期の怪人には名前の最後に「ジン」という名が付いていたが、中盤以降はマダラカジンを最後に登場しなくなり名前の最後に「ロン」か「ンガー」と付く怪人が何人かいた他は名前の共通語尾はなくなった。魔神提督の着任後は海外の支部から呼び寄せられた強力怪人が投入された。その中には、歴代ライダーを苦戦させたグランバサーミーなどの強敵もいるが、パワーアップしたスカイライダーと歴代ライダーの活躍で駆逐された。劇場版『仮面ライダースーパー1』の「ドグマ復讐兵団」にはネオショッカーの怪人が含まれている。
怪人の中でも隊長や司令官(オオバクロンは王子、黄金ジャガーは将軍)などの称号を持つ者もいる。黄金ジャガーは実際に将軍の階級にあることが作中で語られている。
デザインは下半身がタイツ姿のシンプルなものがほとんどである[64]。初期の怪人にはショッカー怪人のイメージが反映されている[27]。
戦闘員
アリコマンド
一般の人間を改造し、アリの能力を植え付けられた改造人間。外見は黒いタイツ状の皮膚で全身が覆われ、その額にはアリの改造人間である証としてアンテナ代わりの触角が生えている。腰に巻かれたネオショッカーの紋章をあしらったベルトのバックルは、怪人の金色に対して、下等な改造人間であることを示す銀色である[注釈 30]。
通常「ヒャイーッ」または「ケイーッ」という甲高い奇声を上げて意志の表現を行っているが、怪人などとのコミュニケーションの際は必要に応じて人間の言葉を話すことも可能である。ただし時には人間の言葉と奇声が交じり合ってしまうこともある[注釈 31]。
身体的には250キロの物体を持ち上げられ、100メートルを5秒で走り、10メートルの跳躍力を持つとされている[65]。特殊能力としては、地中から自由に出現できるアリの能力を与えられている。また、人間に化けて活動することも多く、筑波洋を欺いたこともある[ep 5]。時には岩石に姿を変えることもあった[ep 6]。
死ぬとマスクの口の部分から白いガスを吐き、全身が青白く光り溶けて消えてしまう[ep 7]。例外的に、死後白骨化してしまう場合[ep 8]や、爆発する場合[ep 9]もあった。
通常は武器を持たないが、作戦に応じて棒や剣、チェーンなどを与えられる[注釈 32]。オートバイテクニックにも優れており、一部隊に456人いるとされる。中には特訓によりスカイライダーと同等のスカイキックを修得した者もいる[ep 10]が、そのほとんどは怪人の能力の実験台にされたり、役に立たなくなったと判断されると即座に廃棄処分にされる[ep 11]。
ちなみに、劇中ではアリコマンドの改造・修理過程や育成のための養成所が描かれている[ep 12]。
怪人1体につき20人支給され、第36・37話ではドラゴンキング配下の拳法を使用する部隊「闇の戦士団」が登場した。作業の合間に指相撲をして遊んでいるなどお茶目で人間臭い者も存在する[ep 10]。このほか、玩具[要文献特定詳細情報]のみであるがアリコマンダーと呼ばれる、軍服と軍帽を着用した指揮官らしき存在が設定されている。
ドクロ暗殺隊
第53話 - 第54話(最終話)に登場した大首領直属のアリコマンド部隊(隠密隊)[注釈 33]。顔をドクロの面で覆っている。隊長はマントを着用している[注釈 30]。
魔神提督亡き後、大首領の命令により洋と母親を襲撃する。通常のアリコマンドよりも戦闘力を上回っている(彼ら曰く「雨のように襲い風のように人を刺す」)。駆け付けた一文字隼人と洋により全滅したかに見えたが、生き残った隊長はボウガンで洋の母を殺害、怒りに燃える洋の反撃により絶命。スカイライダーはこのボウガンで大首領の弱点である右足の裏を射抜く。
巫女集団
第52話 - 第54話(最終話)に登場した大首領直属のアリコマンド部隊。魔神提督(第52話の冒頭シーン)と共に大首領の怒りを静めるために用いられた。主に大首領のために舞いを披露したり、食事など身の回りの世話をしたりすることが主任務。ちなみに巫女とはいえ、全員が男性を改造したアリコマンドである。
この他、第29話ではヒカラビーノを祝福するため古代エジプト衣装を着た女性の踊り子が、第32話ではなまはげの恰好をして太鼓を叩くアリコマンドも登場していた。
アリコマンド少年隊
第50話に登場した子供のアリコマンド部隊。タガメラスが誘拐した男児(少年)を改造した姿。ただし男児すべてが改造されるのではなく、とくに大人や悪童に険悪感を抱く少年を選抜し、また適性テストで合格者のみ厳選され、不合格者はタガメラスに血や水分を吸い尽くされる(その後の少年の生死は不明)。タガメラスがスカイライダーに倒されると、少年たちは元の人間の姿に戻っていった。
アリコマンド養成所
第38話・第52話に登場したネオショッカーの戦闘員アリコマンドの養成施設。
第38話では、所長の怪人ガマギラスの下、ネオショッカーの科学者ドクター・メデオが若い男性たちにアリコマンドになるための脳改造手術を施していた。ちなみにマコリアインターナショナルという架空の警備会社の募集という形で、若い男性たちを集めていた。ストロンガーとスカイライダーの活躍により、養成所は破壊されている。その戦いの際、感電死したアリコマンドが1名、仮面ライダーたちに盾とされてガマギラスの溶解液を浴びて溶けてしまった不幸なアリコマンドが2名いた。
第52話に登場した養成所は改造後のアリコマンドの訓練施設であった。所長は隊長蛇塚。一人前の戦闘員になるために訓練中のアリコマンドたち[注釈 34]が、激情に身を任せて突入してきたスカイライダーによって攻撃を受けた。一時的に優勢に立ったもののストロンガーが加勢に加わり、形勢が不利になった途端に逃げ出すアリコマンドも多数存在した。
科学者
白アリコマンド
科学班に所属する白アリの能力を付与した改造人間。怪人製作やライダーの能力分析が主な任務。白いタイツ状の皮膚で全身が覆われており、アリコマンドと同様に額に退化した触角を持っている。
腰に巻かれたネオショッカーの紋章をあしらったベルトのバックルは、やはりアリコマンドと同様に下等な改造人間であることを示す銀色である。
アリコマンドと同様に甲高い奇声をあげて意志の表現を行うが、人語を話すこともある。
筑波洋を改造した際には志度博士が助手として特に手先の器用な白アリコマンドを選んだと当時の児童向け資料[要文献特定詳細情報]に書かれている。
また、戦闘能力は一般のアリコマンドと比較しても、著しく劣っている。
普段はアジト内で活動するが、例外的に第40話では怪人オカッパ法師の頭部の皿が乾かないように湿らす専属要員として2名の白アリコマンドが最前線での任務に就いた。やはり無抵抗の状態でスカイライダーに2名とも倒されている。
52話では、頭に銀色の横線がついており、金色のグローブやブーツに赤いマントを着用した者も登場した[注釈 30]。
プロフェッサー・ドク
第16話から第18話に登場した、白タキシード姿の改造人間博士。過去の戦闘映像をもとにスカイライダーの能力・戦力分析を行い、作中ではゴキブリジンとゼネラルモンスター(ヤモリジン)の改造に携わった。ゼネラルモンスターとは友人の間柄で忠誠心も厚く、彼のスカイライダー打倒計画をサポートしたが、その死後に着任した魔神提督により死刑判決を受け、抗議も空しく「無能」と一蹴された末に、シビレイジンの電気椅子により消滅する。
ドクター・メデオ
第38話に登場。鼻が伸びた仙人のような格好をした科学者で、脳改造が趣味。求人広告で若者たちを集めてアリコマンドにしたり、洋を再改造したりしようとした。アジトに乗り込んだストロンガーの電ショックにより倒された。
死人博士(しびとはかせ)
第42話に登場。正体はゾンビーダの変身体。黒い帽子に黒マントの姿をしており、杖を使ってゾンビーを操る。
ドクターX
第52話に登場。小児科医院にカモフラージュしたアリコマンドドックでアリコマンドの修理・廃棄を手がけている。
洋、城茂に父のことを問い詰められた際に洋の父・洋太郎をネオショッカーに勧誘したこととFX-777の改造手術担当者であることを話し、さらに洋太郎を「自身が改造した人間の中でも最高の芸術作品」と豪語したことで洋の逆鱗に触れ、制裁を受けた[注釈 35]。(Wiki参照)